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ここまでの経緯を改めて振り返る A

2007年5月22日
市民球場の活用策について、周辺部の商店や商業施設でつくる市中央部商店街振興組合連合会(望月利昭理事長)は21日、市の選考委員会が最優秀案候補に絞り込んだ3案は「広域的なにぎわい創出機能に欠ける」などとして、再考するよう市に文書で要望した。


2007年6月20日
市民球場の跡地活用策について、広島商工会議所は19日、市の選考委員会が候補に選んだ案は「市が掲げる年間150万人以上の集客が可能とは思えない」として、集客機能を備えた計画を求める要望書を6月中に秋葉忠利市長へ提出することを決めた。


市は5月、公表していた3案のうち2案に絞り込んだと発表している。7月中に最終結論を出す予定。広島商議所は、3案はいずれも「公園」で十分な集客は見込めないとしている。 広島商議所内では、これまで小売商業部会や観光文化委員会の会員から懸念や不安の声が相次いだため、要望書提出を決めた。宇田誠会頭は「憩いだけでなく、将来の元気な広島を象徴する施設を考えてもらいたい」と話している。


2007年7月4日
市民球場の跡地活用策について、広島商工会議所の宇田誠会頭は3日、市選考委員会が候補に選んだ3案は集客力が不十分として、秋葉忠利市長に再検討を求めた。秋葉市長は選考委の今後の選定を見守る姿勢を強調し、平行線をたどった。


市役所で宇田会頭が秋葉市長に要望書を手渡した。要望書は3案について「市が公約した年間150万人以上の集客が可能とは到底思えず、地元商店街から不安の声が出ている」と指摘。にぎわい創出を重視した活用策の再検討を求めている。 要望を選考委に伝えるよう求めた宇田会頭に、秋葉市長は「市が選考委のプロセスに介入するのは不適切」と説明。3案は「170万〜200万人の集客予測に基づいており、にぎわい創出の工夫もある」と話した。


要望後、宇田会頭は「現在の案で元気のいい都心部になるのか危惧(きぐ)している」との経済界の考えを述べた。


2007年8月23日
市民球場の跡地活用策について、独自アンケートをした広島市中央部商店街振興組合連合会は22日、市選考委員会が検討中の3案を回答者のほぼ半数が「どれもふさわしくない」とした結果をまとめ、市に提出した。同連合会は「市民の声を受け止め、市はより魅力的な跡地活用策をまとめてほしい」と求めている。



同連合会は7月末、中区の商店街でアンケートし、選考委が選考している3案から跡地活用にふさわしい案を選んでもらった。回答した男女計145人のうち、「該当なし」が72人(49・7%)で最多。広場や復興資料学習館を造る案は44人(30・3%)、ビオトープ型水族園などの案は21人(14・5%)、折り鶴展示施設は8人(5・5%)の順だった。


この日、同連合会の望月利昭理事長ら4人は、市都市活性化局の浜本康男局長に結果を提出し「半数が、検討中のすべての案にノーを示している」と説明した。 23日に選考委は選考結果を市に示す。浜本局長は「選考結果と市民の声を踏まえ、跡地利用計画を検討する」と述べた。


2007年年8月24日
市民球場の跡地活用で、3案を審査していた市の選考委員会は23日、最優秀に該当する案はなく、2案を次点に相当する優秀案とする結論を出し、秋葉忠利市長に報告した。小林治人委員長は二つの優秀案について「甲乙つけがたい」と評価したが、一方でともに資金面などの懸念材料も指摘した。「次点」として報告された2案をどう扱うのか、市は慎重な対応を迫られる。


報告書は、2案のうち「平和祈念堂」は「ヒロシマの心を世界に発信するテーマ性があり、芸術性が高い」。もう一案の「水(み)な都(と) Mother’s Stage」は「原爆慰霊碑と原爆ドームを結ぶ軸線を意識した計画」などそれぞれの優れた点を列挙した。


高評価を得ながら2案が最優秀案に選ばれなかったのは、ともに根本的な部分で不安や問題があるからだ。


「祈念堂」の事業費は18億5千万円で、そのうち市の負担が12億2千万円。残りの6億3千万円を提案した事業者負担とし、全額を市民の寄付で賄うとしている。果たして巨額の寄付が集まるのかとの懸念をぬぐい去ることができない。


二期に分けて整備する「水な都」の一期の事業費は12億5千万円。市負担は10億7千万円で、事業者は1億8千万円の支出にとどまる。もともと財政難の市に負担がかからないため今回、民設民営方式を採用した。2案の市負担は球場解体・公園整備費で募集ルールの範囲内にあるものの、理念とかけ離れていると言わざるをえない。


また、経済界や地元商店街などは個々の案に対する反対論も根強い。今後の市の対応によっては不満が噴出し、新球場建設の寄付集めで協力する経済界ときしみが生じる可能性もある。



『民意聴き仕切り直しを』
市民球場の跡地活用策について、市の選考委員会が23日、「最優秀案なし」の結論を出し 広島市民球場の跡地活用策について、市の選考委員会が23日、「最優秀案なし」の結論を出した。


都心活性化に期待を寄せる関係者からは、市の慎重な対応や議論の仕切り直しを求める声などが上がった。


広島商工会議所の宇田誠会頭は報告内容について「市民が何を望んでいるかを受け止めて選考した結果なのか危惧(きぐ)している」と指摘。


市民グループ「カープと市民球場はみんなの宝物」メンバーの藤田英夫さん(48)は「正直に言って、どの案もぱっとしなかった」と厳しい。「市民球場に愛着を持つファンや市民の声を、市はしっかりと受け止めてほしい」と強調した。


広島地域の都市デザインに詳しい都市計画家の松波龍一さん(60)は、最優秀案決定を見送った選考委の判断を「新施設にワクワク感を抱いていない市民ムードの表れ。都市公園法の枠内に内容を制限した結果、アイデアが委縮してしまった」と指摘する。


事業化に向けて検討に入る市に対し「現球場は公有地なので議論に時間をかけてもコストはかさまない。市民の共感を得る活用ビジョンを練る段階にまで議論を戻すべきだ」と話している。

掲載日 : 2008年11月29日